「自分らしさ」について考えるとき、分解したらやりやすくなった

自分らしさをクリアにしたい!

コーチングでは対話を通じてクライアントのありたい姿を具体的にしていくのですが、”自分らしさ”というキーワードがよく出てくることに気がつきました。

「自分らしい提案をしたい」
「自分らしさを築いていきたい」

このように、自分らしさをもっとクリアにしたい!と思っている人は多いようです。

では、そんなときにどう考えるといいのでしょうか?

アイデンティティかオリジナリティか

漠然と”自分らしさ”と言ったとき、意味するものとして”アイデンティティ”と”オリジナリティ”が混ざっていることがあります。
しかし、それぞれの定義を考えてみると、じつは別のものであることがわかります。

  • アイデンティティ
    自己同一性。他者がどうかは関係なく、主観的、絶対的なもの。
  • オリジナリティ
    独自性。他者と異なる必要があるため比較を前提とし、客観的、相対的なもの。

アイデンティティは判断基準が自分の内側にあり、オリジナリティは外側にあります。

たとえば、友人にふと「それってあなたらしいね」と言われたときに、なんとなくしっくり来なかった経験はありませんか?
「いや、決めつけないでほしいなぁ」みたいになる。
アイデンティティによる”らしさ”の基準は自分の中にあるからです。

一方でオリジナリティは、他に同じものがなければそれは唯一無二であり、独自性あるよね、ということが客観的にわかります。

この二つを区別したうえで、自分が明らかにしたいのはどちらなのかを意識すると、思考が整理しやすくなります。

明らかにする方法

それぞれを明らかにしていく方法ですが、まずアイデンティティの場合は自分の価値観に気づくことが大事です。

したがって、たとえば「もし何の制限もなかったら、どうなりたいんだろうか」とか、やや極端ですが「自分の葬式をイメージしたときに、参列者はどんな言葉をかけてくれるだろうか」のような問いかけで現状の枠をとっぱらったときに、何が残るのか、本当に大事にしたいものは何かを探っていきます。

一方でオリジナリティの場合は、自分が身を置くマーケット環境を把握したうえでユニークなところを探ります。

この場合は、たとえばSWOT分析のようなフレームワークを意識した問いかけをしたり、強みを掛け合わせてどうなるかのイメージを膨らませていきます。

考えを整理すると行動できる

“自分らしさ”と向きあうときの視点についてまとめてみました。

向きあおうとする背景は、自分の考えに腹落ちしたい場合もあれば、尖ったことをして一歩抜きん出たい場合もあるでしょう。
いずれにしても、自分の考えをクリアにすることはモチベーションにつながり、次の行動にうつる手助けになります。

この記事が、あなたの考えを整理する際のヒントになったら嬉しいです。

話しながら整理したいという方は、ぜひお手伝いさせてください!